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キャリアコンサルタントの試験内容について解説

キャリアコンサルタント試験 試験内容を徹底解説

更新日: 2025/04/14

はじめに

キャリアコンサルタント資格を取得しようか考えている方にとって、試験内容は気になるところです。

本記事では、キャリアコンサルタント試験の試験内容を、受験資格から申し込み方法まで徹底解説します。さらには、近年の合格率や難易度についてもお伝えします。

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キャリアコンサルタント試験内容

以下では、キャリアコンサルタント試験の試験内容や試験日程など詳しくお伝えします。

受験資格について

キャリアコンサルタント試験は、次のいずれかの要件を満たすことで受験できます。そのため、年齢や学歴、経験は関係ありません。

キャリアコンサルタント試験の受検条件
  • 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
  • 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
  • 上記の項目と同等以上の能力を有する者

厚生労働大臣が認定する講習について

実務経験のない方、キャリアコンサルティング技能検定に合格していない方は、厚生労働大臣が認定する養成講習を受講し、修了しなければ受験できません。

養成講習は、講義と演習で最低150時間受講します。講習実施機関は20機関以上あり、講習方法や講習時間、受講料、講習日程など、各機関で異なります。
受験したい試験日程から逆算するなど、ご自身の目標や生活習慣から無理のない講習を選ぶことが大切です。

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実務経験について

実務経験とは、労働者(就業者、求職者、学卒就職希望者含)の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上に関して、一対一で行われる(少人数グループワーク含)相談に携わったことをいいます。
該当するかどうかは、上記に適合するかという考えを基準に、個別に判断されます。

受験申請する際には「実務経験証明書」が必要です。勤務先や従事期間、相談内容などの記載の他に、勤務先の直属の上長や人事などの確認が必要なため、早めに準備しましょう。

試験免除について

以下の場合は試験が免除されます。

試験免除対象
  • 以下の場合は試験が免除されます。
  • 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
  • キャリアコンサルタント試験の学科試験又は実技試験のどちらかの合格者は、合格している試験の免除

受験申請の際には、試験機関によって、一部合格証明書の写し又は一部合格番号の記載が必要です。

受験資格について

キャリアコンサルタント試験は、2つの試験機関が実施しています。

日本キャリア開発協会(JCDA)

日本キャリア開発協会(JCDA)は、2000年に設立され、2016年にキャリアコンサルタント登録試験機関および更新講習実施指定機関として、厚生労働省から登録認定を受けています。

「キャリアカウンセリング機能を社会システムとして具現化する」というビジョンを持ち、 登録試験機関として試験の実施、有資格者のための研修の実施、全国9支部30以上の地区での会員の自主活動など、キャリアカウンセリングに関する事業を行っています。

日本国内だけに留まらず、全米キャリア開発協会(NCDA)と友好関係を深め、グローバルな交流にも力を入れています。

キャリアコンサルティング協議会(CCC)

キャリアコンサルティング協議会(CCC)は、2004年に別名で設立され、2017年に現在の名称に変更されました。2016年にキャリアコンサルタント登録試験機関として厚生労働省から登録認定を受けています。

キャリアコンサルタントの資質確保やキャリアコンサルティングの普及啓発活動を相互に協力して行う団体であり、キャリアコンサルタント養成講習を実施している団体の多くが会員団体となっています。

試験合格後に、キャリアコンサルタント名簿に登録するための「国家資格キャリアコンサルタントWebサイト登録センター」の運営や、 キャリアコンサルタント資格の上級資格である「キャリアコンサルティング技能試験」の試験機関であることが特徴です。

試験科目と受験料

試験科目と受験料は、2試験機関とも共通です。

試験科目

試験科目は以下のとおりです。

試験科目
  • 職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目
  • キャリアコンサルティングの理論に関する科目
  • キャリアコンサルティングの実務に関する科目
  • キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目
  • キャリアコンサルティングの倫理と行動に関する科目

上記から学科試験と実技試験が行われます。学科試験は、労働関係法令やメンタルヘルス、企業の支援など、幅広く出題されます。
実技試験は、基本的技能から相談課程において必要な応用的技能まで、しっかりと身につけておく必要があります。

試験内容 受験料
学科試験 8,900円
実技試験 29,900円

キャリアコンサルタント試験の形式

試験の形式については、学科試験は2試験機関共通ですが、実技試験については違いがあります。以下で詳しくお伝えします。

学科試験(2試験機関共通)

学科試験詳細
出題形式 四肢択一マークシート
問題数 50問
試験時間 100分
合格基準 100点満点(2点×50問)で70点以上の得点

実技試験(試験期間別)

日本キャリア開発協会の実技試験
論述試験 記述式 50分 逐語記録を読み、設問に解答する
面接試験 ロールプレイ 15分 ・受験者がキャリアコンサルタント役となり、キャリアコンサルティングを行う。
・ロールプレイは実際のキャリアコンサルティング場面を想定して、面談開始から最初の15分間という設定で行う。
・ロールプレイでは、キャリアコンサルタントとして相談者を尊重する態度や姿勢(身だしなみを含む)で、相談者との関係を築き、問題を捉え、面談を通じて相談者が自分に気づき、成長するような応答、プロセスを心がける。
口頭試問 5分 自らのキャリアコンサルティングについて試験官からの質問に答える。
合格基準 150点満点で90点以上の得点。但し、論述試験の満点の40%以上、かつ面接試験の評価区分の中の「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」のいずれにおいても満点の40%以上の得点が必要。
キャリアコンサルティング協議会の実技試験
論述試験 記述式 50分 事例記録を読み、設問に解答する
面接試験 ロールプレイ 15分 ・受験者がキャリアコンサルタント役となり、キャリアコンサルタントを行う。
・ロールプレイは実際のキャリアコンサルティング場面を想定して、面談開始から最初の15分間という設定で行う。
・ロールプレイでは、キャリアコンサルタントとして相談者を尊重する態度や姿勢(身だしなみを含む)で、 相談者との関係を築き、問題を捉え、面談を通じて相談者が自分に気づき、成長するような応答、プロセスを心がける。
口頭試問 5分 自らのキャリアコンサルティングについて試験官からの質問に答える。
合格基準 150点満点で90点以上の得点。但し、論述は配点の40%以上の得点、かつ面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに満点の40%以上の得点が必要。

実技試験における2試験機関の違い

2試験機関の違いは2つあります。
ひとつは論述試験問題、もうひとつは面接試験の評価区分です。

日本キャリア開発協会 キャリアコンサルティング協議会
論述試験 逐語記録
・逐語記録とは、相談者とキャリアコンサルタントの面談内容を一語一句、文字に起こしたもの。
・異なった内容の2つの事例を読み、相談者の問題点や自分ならどのように面談を展開していくかなどを答える。
事例記録
・事例記録とは、相談者とキャリアコンサルタントの面談内容の重要な部分を取り上げたものと、キャリアコンサルタントの所感(見立てや今後の方針)が記載されたもの。
・試験問題は作成途中の事例記録となっており、相談者が相談したかったことは何か、どのような方針で進めていくかなどを答える。
合格基準 面接試験の評価区分の中の「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」のいずれにおいても満点の40%以上の得点が必要 面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに満点の40%以上の得点が必要
文言の違いの考え方 「傾聴」=「態度」
「主訴・問題の把握」=「自己評価」
「具体的展開」=「展開」

面接試験の評価区分の文言が異なりますが、概ね同じような意味合いと考えてもよいようです。
ロールプレイについては、「関係性を築く→問題を把握→相談者の気づき→成長」の流れは同じなため、基本スキルをしっかり抑えていれば心配ないでしょう。

キャリアコンサルタント試験2025年度試験日程

キャリアコンサルタント試験の2025年度の試験日程は以下のとおりです。
学科・実技論述試験は2試験機関同一日ですが、実技面接試験は若干異なります。

2025年度日本キャリア開発協会の試験日

試験 学科・実技論述試験 実技面接試験
第29回 2025年7月6日(日) 2025年7月12日(土),13日(日),19日(土),20日(日)
第30回 2025年11月2日(日) 2025年11月8日(土),9日(日),15日(土),16日(日)
第31回 2026年3月1日(日) 2026年3月7日(土),8(日),14日(土),15日(日)

2025年度キャリアコンサルティング協議会の試験日

試験 学科・実技論述試験 実技面接試験
第29回 2025年7月6日(日) 2025年7月11日(金),12日(土),13日(日),19日(土),20日(日),21日(月)
第30回 2025年11月2日(日) 2025年11月8日(土),9日(日),15日(土),16日(日),22日(土),23日(日)
第31回 2026年3月1日(日) 2026年3月7日(土),8(日),13日(金),14日(土),15日(日),20日(金),21日(土),22日(日)

試験機関別試験申し込み方法

受験申請の際は、受験案内や受験申請上の注意点をよく読み、必要なファイル(顔写真や受験資格証明書等)を事前に準備しましょう。

日本キャリア開発協会の申し込み方法

Web申請」と「Web+郵送申請」があります。
申請後は、マイページトップ画面の「お申し込み履歴」に「入金待ち」や「審査中」などのステータスが表示されるので状況が簡単に確認できます。

  
Web申請
  1. 受験者情報(マイページ)登録
  2. メールアドレスや個人情報を登録し、マイページ登録を完了する。
    マイページ用アカウント(ID及びパスワード)が登録され、メールで通知がくる。

  3. 受験申請
  4. 1. マイページにログインし、「試験区分」「受験資格」「希望受験地」を選択する。養成講習修了者コード(12桁)はここで入力する。
    2. 「Webアップロード」を選択し、顔写真(JPEG)と受験資格証明書(PDF)をアップロードする。
    3. 決済方法を選択し(クレジットカードまたはコンビニ)、決済する。支払い方法によっては手数料がかかる。

  5. Web申請完了
  6. 受験料の支払いの完了をもってWeb申請が完了する。決済完了後、申し込み内容が記載されたメールが届くので確認する。

  7. 申請書類審査
  8. 申請書類について確認事項がある場合にはメールで連絡がくる。

  9. 受験申請受理
  10. 特に連絡はなし。

Web+郵送申請
  1. 受験者情報(マイページ)登録
  2. メールアドレスや個人情報を登録し、マイページ登録を完了する。
    マイページ用アカウント(ID及びパスワード)が登録され、メールで通知がくる。

  3. 受験申請
  4. 1. マイページにログインし、「試験区分」「受験資格」「希望受験地」を選択する。
    2. 決済方法を選択し(クレジットカードまたはコンビニ)、決済する。支払い方法によっては手数料がかかる。

  5. 仮決済完了
  6. 受験料の支払いの完了をもって仮申し込みが完了する。決済完了後、申し込み内容が記載されたメールが届くので確認する。

  7. 写真貼付受験申込書・受験資格証明書郵送
  8. 申決済完了後、写真貼付・証明書送付用受験申込書をWebからダウンロードし、郵送する

  9. Web+郵送申請完了
  10. 受験料の支払いと写真貼付受験申込書・受験資格証明書の郵送完了をもって、申請が完了する。

  11. 申請書類審査
  12. 申請書類について確認事項がある場合にはメールで連絡がくる。

  13. 受験申請受理
  14. 特に連絡はなし。

キャリアコンサルティング協議会の申し込み方法

Web申請」と「郵送申請」があります。
各申込方法は以下になります。

Web申請
  1. マイページ作成
  2. 1. 「Web申請はこちら」ボタンをクリックする。
    2. メールアドレスを登録し、仮パスワードを発行する。

  3. 受験申請
  4. 1. 仮パスワードでログイン後、本パスワードに変更する。
    2. 個人情報や受験情報を入力する。
    ※30分間操作を行わないと入力中の情報が消えるため、こまめに保存すること。
    3. 必要な提出物を添付する。

  5. 支払い情報入力・決済
  6. 決済はクレジットカード(VISAかMasterのみ)またはコンビニで決済をする。決済完了後、手続き完了のメールが届くので確認する。

  7. 申請手続き完了
郵送申請
  1. 郵送申請
  2. ※申請書をダウンロード・印刷できない場合は、以下の2点を送付先に郵送する。
    1. 氏名、住所、電話番号(平日昼間連絡先)を記載した紙(様式自由)
    2. 角形2号の返信用封筒に、返信あて先記載と180円分(1セット)の切手を貼付(2セット以上は270円分)
    [送付先]
    〒270-1391 日本郵便株式会社 印西郵便局 郵便私書箱7号
    キャリアコンサルタント試験センター宛

  3. 受験料の振り込み
  4. 1. 受験案内や記入見本を見ながら受験申請書を作成する。
    2. 振込控えを受験申請書の裏面に貼付する(コピー可)。
    3. 受験資格証明書の該当者は準備する。
    4. 記入済みの受験申請書はコピーして控え用とする。

  5. 受験申請書類の送付
  6. [3申請書類作成]で準備した受験申請書類を、宛名ラベルを貼った角形2号封筒に入れ、試験センターまで簡易書留、特定記録またはレターパックで郵送する。
    ※宅急便、メール便、持参等の受付は不可。
    ※受験申請受付期間内の消印のみ有効。

  7. 申請手続き完了

キャリアコンサルタント試験の近年の合格率と難易度

ここではキャリアコンサルタント試験の近年の合格率と難易度をお伝えします。

試験機関別第28回の試験結果

以下は試験機関別の結果です。

第28回試験日本キャリア開発協会の合格率(2025年3月実施)

試験 受験者数 合格数 合格率
学科試験 1,538 1,012 65.8%
実技試験 1,264 877 69.4%
同時受験 1,048 629 60.0%

第28回試験キャリアコンサルティング協議会の合格率(2025年3月実施)

試験 受験者数 合格数 合格率
学科試験 4,760 3,298 69.3%
実技試験 4,705 3,163 67.2%
同時受験 3,828 2,097 54.8%

過去10回の合格率の推移

以下のグラフは、過去10回の試験機関別合格率です。
10回を平均すると日本キャリア開発協会は51.67%、キャリアコンサルティング協議会は54.8%となり、大きな差はないと言えるでしょう。

試験団体別キャリアコンサルタント合格率推移

キャリアコンサルタント試験の難易度

上記からわかるように、合格率は50%から60%で推移しています。難易度としては決して高い方ではなく、比較的取得しやすい資格です。
理由として、年に3回受験できることや、科目合格により次回の受験が免除になることがあげられます。

難易度が高くないとはいえ、簡単ではありません。特に緊張感のある面接試験では、臨機応変に対応できるよう、何度も練習を繰り返すことが重要です。

キャリアコンサルタントの合格率と難易度についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

まとめ

キャリアコンサルタント試験について詳しく解説しました。
どちらの試験機関で受験をするか迷うところですが、論述試験の過去問を見たり、試験機関の面接試験に、より対応している養成講習を探したりして、自分に合った試験機関を受験しましょう。

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